バブル世代の起業

現在は45〜52歳の年代層は
『人生は楽しくなければ価値がない』
という感覚が強くあります。

今から25〜30年前に社会人になられ
当時はバブル絶頂期で就職するのも
完全な売り手市場で
世の中全体も『楽しくなければ』という
空気が溢れてました。
また
男女雇用機会均等法の施行により
女性が総合職になる転換期にでしたので
『女性の発言力』
は飛躍的に高まりました。

女性を送迎する「アッシー君」
食事をおごる「メッシー君」
などの流行語が飛び交いました。


そんなバブル世代とは対照的に
現在は66〜69歳くらいの団塊世代は
自分と他者を比較して
常に他者を意識する感覚でした。
というのも、
団塊世代は人数が多く
何をするにしても他者と競争しなければ
なりませんでした。

そして
団塊世代の次世代は冷めてました。
というより、冷静になったかもしれません。
「のんびりいこうよ〜」
といった他者と競争するより
自分の個性を重視する傾向へ
変化しました。

さらに
楽しみ方も個性にこだわり
『覇気がない』とまで言われた
『新人類世代』へ続きます。

意識して「個」を主張せず
自然に「個」になっていった
ような感じがします。

自分や友達は意識するけど
それ以外の人は無関心で
「自分とは関係ない」
クールな世代になったように
思います。

このようにして
世代が若くなるに従って
「個」を重視する考え方が
主流となり
男性中心社会だったのが
次第に女性の存在感が
強くなったような気がします。


話しは逸れますが
団塊世代より前の70歳以上と
団塊世代より以降では
人種が変わるほどの
違いがあるといわれます。

70歳以上の「戦前戦中派」と
呼ばれる人たちは
『お見合い結婚』が
ほとんどでした。

ですが団塊世代以降は
『恋愛結婚』が主流になります。

この点が決定的に違うと
いわれます。

70歳以上は夫唱婦随が当然で
離婚は恥とされましたが
団塊世代より以降は離婚や
あるいは
結婚しない人生も普通に
なりました。

見合い結婚から恋愛結婚へ
変わりましたので
結果的に結婚観が変わった
といえます。

そうなれば必然的に
女性が相手(男性)を選ぶ時代へ
変わります。

言い換えれば
女性に主導権が移った時代に
なりました。

70歳以上は夫が亡くなられ
その後に妻は家事から解放され
自由な時間が持てるように
なりました。

ですが
団塊世代より以降は
子供さんが独立すれば
家事は卒業です。

家に居るはずのカミさんが
なぜか今日は家に居ない。

旦那さんはコンビニ弁当を
買いに行くしかありません。

そして
バブル世代になれば
女性の社会的地位の向上に
伴って女性の発言力が
極端に顕著化したように
感じます。


ですが華やかなバブル世代も
バブル崩壊による社会構造の変化で
成果主義や役職定年などに
直面されました。

団塊世代の人たちは会社人間として
少し我慢すれば退職金も満額を
受け取れました。

「しょうがないなぁ〜」と、
ぼやきながら会社人間として
なんとか卒業できましたが
バブル世代は『しょうがない』と
ぼやけば済む問題でなくなりました。

『楽しくなければ・・・』
という感覚で会社人間をスタートされたはず
なのに気が付けば成果主義を
突きつけられました。

バブル世代の人たちが会社を辞めて
起業される現象が増えてるといわれます。

その理由は
上記のような経緯とか背景があるのでは
と思ったりします。

会社人間に見切りをつけ
「自分がやりたかったことをやりたい」
と思われたのではないでしょうか。

といいましても、様々なしがらみがあり
会社を辞めることができないサラリーマンが
圧倒的に多いのは事実です。

退職されて起業されるにしても
会社に残られるにしても
これからの時代に必要なのは
世の中の変化を適格に捉える洞察力
ではと思ったりします。

たとえば
日経平均株価や為替変動など
株式投資やFXをしてないから
自分には関係ないと言う人が
多くおられます。

ですが
マクロ経済が変化すれば
やがて自分の仕事にまで影響が
及ぶことがあります。

マクロ経済の変化が
どのような形になって
自分に影響を及ぼすのか?

だったら
何に関して注意しておき
何を準備してれば良いのか?

それらの疑問を意識して
近未来を予測する意味で
社会全体の流れに注視されるのは
必要と思ったりします。

かといって
"風が吹けば桶屋が儲かる"
の諺みたいに必要以上に
こだわることはありませんが
マクロ経済の変化によって
いずれ自分の身近な問題になるかもしれない
と意識されることは大切と思います。


商売は
「地の利」「時の運」「人の輪」
といわれます。
特に「時の運」に関しては
どうしようもありません。

ですが「時の運」が
世の中の潮流ではないでしょうか。

どんなに頑張って努力されても
時代の流れに逆らうような
考え方や方針で仕事をされたら
素晴らしいアイデアであっても
なかなか上手くいかなくて
認められないのは否めません。

周りの環境を全く無視した
自己流のやり方は
結果的に無駄な行動になり
あるいは
貴重な時間を無駄に
浪費しがちになりやすく
得策でないように思います。

といいましても
ここに書きましたことは
あくまで私個人の考え方に
すぎません。

個性重視という意味でも
人それぞれですので
ご自身の考え方が
一番に大切と思います。



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