約束を交わす時の相手への「言葉」の使用方法

何かの約束を交わす時
相手の言ってる言葉が
充分に理解できないのに
"知ったかぶり"の態度をとれば、
とんでもない誤解が生じる恐れがあり
一つ間違えば取り返しのつかない結末に
なりかねません。

相手と話し合い合意した約束なのに
不協を増幅してしまうケースがあります。

約束は相手と話し合った「言葉」を
お互いがキッチリ認識できていることが
大前提になりますが、
それが難しいと思ったりします。

話し合う時に使用する言葉の『意味』を
自分と相手は同じ意味の言葉として
理解してることを確かめる必要があります。

使ってる言葉を相手は間違った意味で理解したり
捉えてないように注意しなければなりません。

では、どのような言語で話せば、
言いたいことが相手に伝えられるか?

確認しながら約束しなければなりませんが、
そのような手間をかけるのは面倒です。
それに、
相手を尊重しようと気を配りすぎて
言葉の理解度を確かめるような行為は
相手に対する無礼な態度となりかねず、
とても難しいです。

たとえば、
「情けは人のためならず」 
という諺があります。
本来の意味は、
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他の人に対して情けを掛けておけば、
巡り巡って自分に良い報いが返ってくる
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という意味ですが、
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人に情けを掛けてやることは、
その人ためにならない。
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このように解釈される人が多く
「国語に関する世論調査」では
約50%が間違った解釈されています。

といっても、間違いに気がついても、
相手に間違いを指摘するのは
とても勇気が要ります。

相手を尊重し、お互いに気を配り、
コミュニケーションを大事にしようとするがゆえに
相手に"間違い"を指摘できないと言えば
いいかもしれません。

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※ご参考 (間違って使われやすい言葉)

確信犯
 (正)思想信条、政治的信念に基づき、
   悪いことでないと意識して行う犯罪
 (誤)悪いことだと分かっていて行う犯罪

御前(おまえ)
 (正)身分の高い人を直接に指すことを
    避けて使うときの言葉
 (誤)同等か以下の相手を指す言葉

あっけらかん
 (正)事の意外さに驚いて、ポカンと口を
    開けて、ぼんやりしている様子
 (誤)あきれるほど、平然としてる様子

奇特な人
 (正)心がけが優れていて感心する人
 (誤)変な行動を行う人

失笑
 (正)笑いをこらえることができず吹き出す
 (誤)冷たく笑う

憮然(ぶぜん)
 (正)失望して、ぼんやりしている様子
 (誤)怒りで腹をたてている様子

海千山千
 (正)様々な経験を積み、世間の表裏を
   知り尽くして、ズル賢いこと
 (誤)多くの経験を積んでいること


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